2018年6月某日、都内某所のスナックにて、下記イベントが開催された。
「【初心者歓迎】BIと一緒にスナックデビューしよう! 〜オフィススナック、出張スナック……なぜ今注目を集めるのか」
数年前からスナックが熱かったらしいが、全く知らなかった。
上司にたまに連れて行かれて、上司の歌を聞かされ、美味しくもない薄い酒を飲まされる、というイメージでしかなかったが、
最近ではSHOWROOM創業社長の前田裕二さんが「スナック型ビジネス」に注目したりと、ビジネスモデルとしても注目を集めている。
前提として、スナックは、損益分岐点が低く、ビジネスとして収益化のハードルが高くない、というものがある。
固定費について、スナックの多くはオーナーであるママの自宅を改装して営業することが多く家賃が殆どかからない。
また従業員もママとバイトの子くらいで回していることが多く、最小限である。
さらにメニューは薄めのお酒に定番の乾き物で十分、変動費も抑えられる。
以上が前提である。
つまりキャバクラやラウンジなどとは損益構造が異なるのである。
ここからが本論。
スナックが流行る理由、熱い理由、それは流行のいわゆる「コミュニティ」と呼ばれる、絆の集合体だからである。
コミュニティ成功の5つの要素
①余白の存在
ママは若くて美人である必要がなく、お酒が飲めなくても良いし、弱くても良い、そのプロとは言えない感じが逆に共感を誘い、仲間を作る。
みんなでママを支えようとし、結束力が生まれ、コミュニティが強くなるらしい。
②常連客の存在
スナックというビジネスモデルは、「常連客」によって成立している。
空間をなるべく閉じられたものすることによって、「俺達だけの場所」とし、常連さんの所属欲求をより駆り立てているのだ。
紹介制だったり、常連の紹介がないと入れない、など信頼している人からのクレジットこそが新しい信頼を生むという、これもコミュニティにおける鉄則だという。
③仮想敵を作ること
スナックでは、よくトラブルが起きる。閉ざされた狭い空間で酒を飲んでいるのから無理からぬはなしであるが、ポイントは、コミュニティの深まりや永続性を考える上で、「トラブル」は大事な要素だという。
スナックでママと客が喧嘩する→全員が止める→両者をなだめる。
ここでママを攻める客はまずみんなの敵になる→ママを守ることでみなの結束が強まる。
これが④につながり、、
④秘密やコンテクスト、共通言語を共有すること
この③のトラブルは他の客には言わず、我々だけの胸にしまっておこう、という共通認識やコンテクストが出来上がる。
そしてさらにこれが⑤につながり、、
⑤共通の目的やベクトルを持つこと
最終的に③や④からの、このお店のトラブルを解決するという一つの目的にそれぞれが向かっていくことで、絆が生まれる、このようなカラクリだ。
ここまでくると、お客さんは本当に離れられなくなり、コミュニティはより強くなっていくらしい。
みなさんも、少しでもご興味がわけば、手にとってみてはいかがだろうか。
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