不動産鑑定士のブログ 〜坂の上の雲〜

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収益還元法その1

こんにちは、城山です。

今日は収益還元法です。

一番おもしろいところです!

 

 

■はじめに

収益還元法、わかりやすいですよね

え?わかりにくい?

 

隣のイケメンの年収が

800万円だとするじゃないですか。

そのイケメンと結婚すると、

まあ50年位ですか?

一緒に過ごすわけですよね。

湾岸にタワマン買って、

一緒に過ごすわけですよね。

 

死ぬ頃に、

たぶんタワマンも取り壊しですよね。

 

タワマン買うと、住宅ローン組みますよね。

住宅ローンの金利、いくらですか?

 

2019.1 月時点で、

35年固定ローンが「1.295%」です。

 

【2019年1月最新版】住宅ローン金利動向を、借り換えのプロが解説!18銀行の金利を比較して、お得なローンを探そう!|住宅ローン借り換え比較ランキング[2019年]|ザイ・オンライン https://diamond.jp/articles/-/127188

 

イケメンともタワマンとも

同じ時間を過ごすわけですから、

これをベースの還元利回りにして、

あとはスプレッドを乗せていけば、

イケメンの価値がわかります。

 

浮気性:+1.0%

低身長:+0.5%

ハゲ :+0.5%

ち●こ小さい:+0.5%

ワキガ:+0.5%

実家太くない:+0.5%

トークがつまらない:+1.0%

性格が悪い:+2.0%

器が小さい:+2.0%

ダサい:+1.0%

ナルシスト:+1.0%

 

さて、イケメンだけど、

浮気症でチビデブハゲで、

ち●こも小さくてワキガ、さらに

実家も金持ちじゃなくて

トークもつまんないし

性格悪いしファッションださいし

ケチだしそのくせナルシストなそこの彼、

還元利回りは「11.795%

です。

 

800万円の年収を

11.795%で還元しましょう。

でました、その彼の査定額は、

約6,800万円です。

 

あなた(女性)が、

「わたしは6,000万円の価値があって、

 彼のほうが価値が高い!」

と思うなら、

結婚したらいいでしょう。

 

でも

あなたの価値はどう査定するのでしょうか?

 

 

では今日も行ってみましょう。

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■収益還元法とは

収益還元法は、

対象不動産が

将来生み出すであろうと期待される純収益の

現在価値

を求めることにより

対象不動産の試算価格(収益価格)

を求める手法である。

 

有効性

収益還元法は、

賃貸用不動産、または

賃貸以外の事業の用に供する不動産の

価格を求める際に有効。

 

手法の種類

収益価格を求める手法には、

①一期間の純収益を還元利回りによって

還元する方法

直接還元法基本的には、

価格時点初年度純収益を還元利回りで除して

収益価格を求める。)

 

連続する複数の期間に発生する純収益及び

復帰価格を、

その発生時期に応じて現在価値に割引き

それぞれを合計する方法がある

DCF法基本的には、

保有期間各期の純収益に複利現価率を乗じて求めた現在価値を合計したものと、

②復帰価格に複利現価率を乗じて求めた

現在価値 

とを合算して収益価格を求める)

 

復帰価格

保有期間満了時点における対象不動産の価格

(満了時点翌年の予想純収益を、

満了時点における還元利回り(最終還元利回り)で除して(割り算して)求める)

 

直接還元法とDCF法の相違点

直接還元法とDCF法とは、

①不動産の収益性に着目し、

②将来期待される純収益の現在価値の総和

を求める点において共通している。

一方、

①直接還元法は一期間の純収益

(初年度純収益または標準化された単年度純収益)

から試算価格を求めるのに対し、

②DCF法は保有期間各期の純収益と

復帰価格とを明示したうえで

試算価格を求める点で大きく異なる。

 

DCF法は純収益・復帰価格に係る

将来予測を明示する点において

試算価格の算定過程に関する説明力」

に優れている。

しかし、

将来予測は直接還元法の純収益の標準化や

還元利回りにも反映されるため、

「試算価格そのものに関する説明力」

に優劣はない。

 

直接還元法又はDCF法の

いずれの方法を適用するかについては、

収集可能な資料の範囲対象不動産の類型及び依頼目的に即して適切に選択することが必要である。

 

例1)オフィスビル、現行賃料割高、今後10年で退去・減額改定が見込まれる場合

①直接還元法の適用に際しては、

将来の賃料減額リスクについて、

還元利回り高める要因として反映させる。

 

退去や減額改訂を想定して

純収益を標準化させることも可能だが、

当該要因を還元利回りと純収益に

重複して反映させないことに留意。

 

②DCF法の適用に際しては、

退去・減額改定の時期や程度を予測のうえ、

毎期の純収益(又は空室等損失相当額)に

適切に反映させなければならない。

 

例2)建物老朽化、5年後に設備更新工事必要

①直接還元法の適用に際しては、

総費用(修繕費)の査定において、

平準化した大規模修繕費を計上する。

 

②DCF法の適用に際しては、大規模修繕費を

1.毎期の積み立てとして計上する方法と、

2.実際に支出される時期に計上する方法がある。

実際に支出する時期の予測は、

対象不動産の実態に応じて適切に行う必要

がある。

 

例3)建物の残存耐用年数が短い(5年)と見込まれる場合

既存建物に係る純収益が

非永続的であることから、

①直接還元法の適用に際しては、

有機還元法を採用すべきである。

このとき、

収益期間は5年(経済的残存耐用年数)と設定し、

現行賃料に基づく純収益の現価の総和に、

残存価格等

(5年後の更地価格から取り壊し費用を控除等した額

の現価を加算するものとする。

 

②DCF法の適用に際しては、

現行契約に基づく毎期の純収益と、

復帰価格(5年後の更地価格から取り壊し費用を控除等した額)

とを計上する。

 

純収益と還元利回りの整合性

 

還元利回りは

不動産の収益率を表し

収益価格を求めるために用いるものである

還元利回りは

直接還元法の収益価格及び 

DCF法の復帰価格の算定において

一期間の純収益から対象不動産の価格を

直接求める際に使用される率であり

将来の収益に影響を与える要因の変動予測と

予測に伴う不確実性 

を含むものである。

 

還元利回りは

市場の実勢反映した利回りとして

求める必要があり、

還元対象となる純収益の変動予測を含むものであることから、

③それらの予測を的確に行い、

④還元利回りに反映させる必要がある。

 

純収益と還元利回りの整合性

直接還元法における純収益は、

対象不動産の

初年度の純収益を採用する場合と、

標準化された純収益を採用する場合がある。

この場合において、

還元対象となる一期間の純収益と、

それに対応して採用される還元利回りは、

その把握の仕方において整合性が取れたもの

でなければならない。

すなわち、

還元対象となる一期間の純収益として

ある一定期間の標準化されたものを採用する場合には、

還元利回りそれに対応したもの

純収益の標準化において織り込まれた変動予測含まない還元利回り)

を採用することが必要。

また、

建物その他の償却資産を含む不動産

純収益の算定においては、

②基本的に減価償却費を控除しない

償却純収益を用いるべきであり、

③それに対応した還元利回りで還元する必要がある。

一方、

減価償却費を控除した償却の純収益を用いる場合には、

還元利回り償却後の純収益に対応するもの

償却率を含まない還元利回り

を用いなければならない。

 

還元利回りと割引率

 

共通点

還元利回りは及び割引率は、

ともに不動産の収益率を表し

収益価格を求めるために用いるものであるが

基本的には次のような違いがある。

相違点

還元利回りは、

直接還元法の収益価格及びDCF法の復帰価格の算定において

一期間の純収益から対象不動産の価格を

直接求める際に使用される率であり

将来の収益に影響を与える要因の変動予測と

予測に伴う不確実性 

を含むものである。

割引率は、

DCF法において

ある将来時点の収益を

現在価値に割り戻す際に使用される率であり

還元利回りに含まれる変動予測と、

予測に伴う不確実性のうち

収益見通しにおいて考慮された

連続する複数の期間に発生する純収益や、

復帰価格の変動予測に係るものを除く 

ものである。

 

還元利回りと割引率の違いは、主として、

将来の収益変動予測を含むか否かという点

である。

 

還元利回りが用いられる直接還元法は、

①一期間の純収益を還元対象とするため、

②この一期間として価格時点初年度を採用した場合、

③翌年度以降の純収益の変動予測や、

価格の変動予測は

還元利回りに反映させる必要がある。

 

一方、DCF法では、

保有期間中の純収益の変動等は

キャッシュフロー表において具体的に明示されるため、

割引率には、

このような将来の収益見通しとして

各期のキャッシュフローに

すでに反映されている変動予測は

含まない

 

このような還元利回りと割引率の違いにより、

両者の関係は

「還元利回りr=割引率Y-純収益の変動率g」

と表すことが出来る。

 

例)現賃料が高額な場合

将来賃料の減額が行われ得ると

予測されるので、

このことを収益還元法の各段階において

次のように反映させることが必要。

①直接還元法

純収益

純収益は「初年度純収益」を用いることが

一般的であるが、

賃料減額改定が予測される場合には、

必要に応じて

「標準化された純収益

(賃料減額を想定して定めた純収益)」

を用いるべき。

 

還元利回り

標準化された純収益」を採用する場合には、

還元利回りもそれに対応したものを採用

すべき。

すなわち、

著しく高額な「初年度純収益」に対応する

還元利回りは、

賃料減額予測を反映しているのに対し、

「標準化された純収益」に対応する還元利回りは、この変動予測を反映しないため

相対的に低くなる

 

②DCF法

DCF法の適用にあたっては、

毎期の純収益が明示されることから、

純収益の見通しについて

十分な調査を行うことが必要である。

現行賃料が著しく高額な場合には、

テナント入替や更新等によって

現行賃料の減額が行われる時期や、

その程度に係る見通しを、

各期の純収益に適切に反映させるべき。

 

還元利回りの求め方

還元利回りを求める方法を例示すれば

以下の通りである。

類似の不動産の取引事例との比較から求める方法。

借入金と自己資金に係る還元利回りから求める方法。

土地と建物に係る還元利回りから求める方法。

割引率との関係から求める方法。

借入金償還余裕率等の活用による方法

金融資産の利回りに不動産の個別性を加味して求める方法。

 

還元利回りを求める際には、

比較可能な他の資産の収益※1や、

金融市場における運用利回り※2

の動向に留意し、さらに

③対象不動産に係る地域要因個別的要因の分析を踏まえつつ、

適切に求めることが必要である。

 

※1、2について

比較可能な他の資産の収益性や、

金融市場における運用利回りとの密接な関係」

不動産は

代替の原則に示されるように、

(代替性を有する二以上の財が存在する場合には、これらの財の価格は、

相互に影響を及ぼして定まる)

②これを収益獲得の手段として、又は

資産保全の手段等として考えることにより、

④不動産以外の財

(債権等の金融資産、貴金属等)も

代替材となりえる。

 

そして、

①不動産と金融資産との比較検討が行われる際には、

②金融資産の利回りに、

③不動産の個別性である投資対象としての

危険性・非流動性・管理の困難性・資産としての安全

が加味されて、

④投資判断が行われる。

このような構造により、

①不動産の還元利回りは、

②金融資産の利回りの状況如何で上下し得る。

これが、

比較可能な他の資産の収益性や、

金融市場における運用利回りとの密接な関連がある、

という文言の意味である。

 

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還元利回りの特徴

還元利回りは、

地方別

用途地域別、

品等別等によって異なる傾向を持つ。

例)田舎と都会

田舎物件は、

都心部に存する物件との比較において、

市場規模が小さいことに起因して

売却時に困難を伴う可能性が高い

(非流動性)、

 

景気動向等による純収益の変動リスクが

大きい(投資対象としての危険性)、

 

経済成長に連動する純収益の上昇の程度を

大きく期待し得ない等の特性を有する。

したがって、

田舎の事務所ビルの還元利回りは、

上記要因を反映し

都市の事務所ビルの還元利回りと比較し

大きくなるだろう。

 

例)一棟貸しと、マルチテナントビル

一棟貸しは、

現行テナントの退去により

空室率100%となるリスクを有している。

その際にはビル一棟分のテナント募集をする

必要が生じるので、テナント誘致の労力も

大きい。

さらに、

現況テナントの賃料改定交渉時においても、

このような状況を背景として、

テナント側の力が強くなりがち

したがって、

一般に一棟貸し物件の還元利回りは

上記要因を反映し

マルチテナント物件の還元利回りと比較し

大きくなるだろう。

 

割引率を求める方法

割引率を求める方法を例示すれば

以下の通りである。

類似の不動産の取引事例との比較から求める方法

借入金と自己資金に係る割引率から求める方法

金融資産の利回りに不動産の個別性を加味して求める方法 

等がある。

 

一般に投資家は、不動産投資に際し、

①比較可能な他の不動産の収益性だけでなく、

②公社債や株式等の金融資産の収益性

をも考慮の上意思決定を行う。

つまり、

不動産の価格は代替可能な他の不動産又は

財の価格

と相互に関連して定まるものであるため、

②割引率は、比較可能な他の資産の収益性や

金融市場における運用利回りと

密接な関連がある。

 

金融資産の利回りに不動産の個別性を加味して求める方法

(10年国債の利回り等他の金融資産の利回りを

比較対象として算定することから、金融の状態の分析不可欠。

だから経済学を勉強しなきゃいけないんですね。)

 

債権等の金融資産の利回りをもとに、

対象不動産の下記の個別性を

加味することにより

割引率を求める方法である。

投資対象としての危険性

不動産は他の金融資産に比べ、

火災地震等の自然災害等の発生や、

土地利用に関する計画、規制の変更

によってその価値が変動する可能性が高いことから、

割引率を高める要因として作用する。

 

流動性

不動産は自然的特性(地理的位置の固定性不動性(非移動性)

永続性(不変性)

不増性性個別性(非同質性比代替性)を有し、固定的であって硬直的であるため、

一般に金融資産と比べ流動性が低く

希望する時期に必ずしも適切な買い手が

見つかるとは限らない→割引率高める要因。

 

管理の困難性

不動産の賃貸経営管理については

賃借人募集・管理だけでなく、

賃料設定改定交渉、建物の維持管理修繕等、

専門的な知識と経験を必要とするものであり、

管理の良否によっては得られる収益が

異なるため、

一般に金融資産と比較し

管理に手間がかかる→割引率高める要因

 

資産としての安全性

金融資産は、株式や債権等の発行体の倒産等によって資産価値が大きく損なわれたりするリスクをかけているが、

不動産、とくに土地については

一般に滅失することがないことから、

物理的に安全性の高い資産

ととらえることが出来る→割引率低める要因

 

借入金と自己資本に係る還元利回り又は割引率から求める方法

借入金に対する利回りは、

市場における利回りを基本に、

実際の資金調達の際に適用される金利等の動向

を勘案して決定する必要がある。

また、

自己資本に対する利回りも、

金融市場における他の金融資産の利回り

密接な関係があることから、

金融市場を分析して

自己資本に対する利回り水準

が適正か検討する。

さらに、

金融機関の貸出態度の変化は

借入金割合を左右し、

還元利回りに影響を与える点に留意する。

 

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最終還元利回り

最終還元利回りは、

DCFの復帰価格の算定において、

保有期間満了の翌年度n+1期

等の一期間の純収益から、

②復帰価格を直接求める際に使用される率 

である。

最終還元利回りの求め方

価格時点の還元利回りをもとに

保有期間満了時点における市場動向並びに

それ以降の収益の変動予測及び

予測に伴う不確実性

反映させて求めることが必要である。

 

買主の立場で、

n+1期の純収益を

最終還元利回りで還元して

復帰価格を求める場合

①n+1期以降の純収益の変動予測

予測に伴う不確実性

②最終還元利回りに的確に反映

させる必要がある。

 

保有期間満了時点における

将来予測の不確実性は、

価格時点の不確実性より高まる傾向あり

(そりゃそうだ)、

この傾向に基づくと、

最終還元利回りは

還元利回りより高い率として求められる。

 

最終還元利回りを用いないで復帰価格を求めることの可否

なお、

復帰価格の算定は

必ずしも最終還元利回りを

用いるものではなく、

例えば、

保有期間満了時点以降において、

建物が老朽化していること等により

建物を取り壊して更地化することが

最有効使用と見込まれる場合においては、

それらに要する費用を考慮して、

「(保有期間満了時の)更地価格マイナス建物取り壊し費用」

により復帰価格を求めることが必要。

 

 

■おわりに

不動産の価額を求める鑑定理論ですが、

女性視点から

「この彼と結婚して幸せになれるのか…」

と悩んだら、

収益還元法でも使ってみては

いかがでしょうか笑

 

その後、

事例収集もしつつ、

やはり三手法を用いて

恋愛も決断していくというのはどうでしょう!

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