不動産鑑定士のブログ 〜坂の上の雲〜

更新頻度が比較的高い不動産鑑定士のブログです。ためになる情報を発信していきます(たまに下ネタも。)。

AM会社のしごと(1,200億円のアセットマネジメント)

こんにちは、城山です。

 

今日からファンドのアセットマネジメント、

不動産売買や運用などの話です。

 

不動産鑑定士多しと言えど、

不動産ファンド

その仕組

ファイナンス

ボンド

IPO

PO

アクイジション

エグジット

アセットマネジメント

私ほどAMのすべてを経験し、

精通している不動産鑑定士はいないでしょう。

 

■組織図

いまさらですが、

組織図のおさらいです。

 

例として、

天下の日本ビルファンド投資法人

参考にします。

運用体制 https://www.nbf-m.com/organization/index.html

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いままで「ファイナンス編」で

お話してきたのは、

ほとんどがこの「フィナンシャルチーム」の

仕事ですね。

 

一部、企画総務チーム的な仕事も

ありましたけどね。

 

保有不動産の運用をするのは、

「不動産運用チーム」

 

不動産売買をするのは、

「不動産投資チーム」

です。

 

城山はNBFの人間ではないので

本当のところはどうなっているか

わかりませんが、

多分だいたいこんな分け方だと思います。

 

■不動産運用チームのしごと

一言で言うと、、

オフィスとかの賃貸や管理

です。

 

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城山は、

総額でだいたい1,200億円くらいの資産の

アセットマネジメント業務を

担当していました。

 

担当していた資産は、

オフィスビル

郊外型商業施設

高級賃貸マンション

ラグジュアリーホテルとかです。

 

だいたいやりましたね。

倉庫とか病院とか老人ホームは

ノータッチなのでわかりません。

 

■しごとの進め方

AM会社だけではなにもできないので、

ビル管理のプロに仕事を委託します。

PM会社です。

 

PM会社と手を組んで、

仕事を進めます。

 

たとえばリーシングです。

 

不動産の稼働率が100%だったら

いいのですが、

ちょこちょことテナント入退去が

あったりしますよね。

 

PM会社さんにお願いして、

空室を埋めてもらいます。

「なるべく高い賃料で、

    なるはやで埋めてね。」

と。

 

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その分、PM会社さんには、

賃料の●%を、PM feeとして

お支払いします。

 

■PM会社とは

PM会社というと、

プロパティマネジメント会社の略です。

 

PMの業務は、

空室の募集、案内活動などのリーシング業務

契約締結業務

賃料回収、滞納督促、トラブル時の対応

工事発注・管理

オーナーへの報告業務など、

テナントとオーナーを対象にした

ソフト面の業務を中心に請け負っています。

 

ソフト面がプロパティマネジメントの

しごとだとしたら、

ハード面がBM、ビルマネジメント会社のしごとですね。

 

設備面がFM、ファシリティマネジメント、

設計などがCM、

コンストラクションマネジメントですね。

 

不動産用語です。

 

■AM会社に転職したら

おそらくですけど、

AMに転職したら、

たぶん最初は運用サイドです。

 

つまり、

いきなり投資はやらせてもらえません。

 

もしかしたら

いきなり投資側かもしれませんけど。

 

城山は幸運にも、

運用だけでなく

投資も最初からやらせてもらえました。

 

ただの幸運です。

 

運用だけやっていた人からは、

「おれも投資サイド行きたい!」って

かなり羨ましがられましたね。

 

うちのファンドには、

不動産鑑定士が自分以外に、

もう一人いたので、

「両方やらせてあげよう。」

と配慮してくれました。

 

■運用の難易度は

ぶっちゃけですが、運用って簡単です。

ほぼPM任せの会社もあると思います。

 

簡単っていうと、

少し語弊があるかもしれませんが、

そんなに難しい仕事ではありません。

 

もしかしたら、

運用めっちゃ大変、

という人もいるかもしれませんよ。

 

ただ自分の感覚では、

売買のほうが大変です。

 

もしかしたら、

一人で何棟もAM対応しなきゃいけない、

というのなら大変かもしれません。

 

でも、

ひとつひとつの不動産に対するAMって、

そんなに大変じゃないと

思います。

 

早く帰れるのは運用チームですね。笑

 

■投資チームと運用チームの違い

投資チームは

自分で仕事を探しに行かなきゃいけない、

投資する不動産を探してきて、

投資して、

終わったらまた新しい案件を

取ってこなきゃいけない。

 

だから、

AMといえばアクイジションやエグジットを

すぐ思い浮かべて、

運用面はあまり注目されないのでは

ないでしょうか。

 

わかりませんが、

なんとなくそう思います。

 

はやりAMの花形といえば、

アクイジションですよね。

 

■おわりに

イントロダクションということで、

今日はここまで。

以降はタイプ別に説明していきます。

オフィスビルのAM

レジのAM

ホテルのAM

商業施設のAM

 

前回までのファイナンス編はこちらから。

www.buzzlife1a0312758.com