不動産鑑定士のブログ 〜坂の上の雲〜

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鑑定理論第六章のまとめ

こんにちは、城山です。

今日は第6章です。

まだまだ続きます。

目指すのはここです。

 

 

■はじめに

これは、

「対象不動産は、その属する地域に

使い方も値段も影響を受けるから、

ちゃんと調べておこう。

最有効使用も調べたいし。

それから、対象不動産を具体的に調べよう。」

で、

「ところでこの「地域」って具体的になによ?

ちゃんと定義しておくか。」

というのが6章ですね。

 

「例えばさ、

六本木四丁目なら商業地域じゃん?

じゃあ繁華街っぽいから、

最有効使用は店舗ビルかな。

でもなぜか住宅が建っている。

なぜだ。

同一需給圏が違うのか!?

じゃあ個別分析して原因を見つけよう!」

 

的なストーリーですね。

 

身の回りのことに例えると、

なんでも理解しやすくなりますよね。

 

よくこんな理論勉強したな、

暗記したな、と思いますね。

まだ終わらない、

しかも本丸の7章にまだたどり着いていない笑

 

では早速行きましょう。

 

 

地域分析と個別分析

①不動産の価格は、

その不動産の最有効使用を前提とした価格

を標準として形成されるものであるから、

②不動産の鑑定評価にあたっては、

③地域分析/個別分析を通じて

④対象不動産の最有効使用を判定する必要がある。

 

地域分析とは

その対象不動産がどのような地域に存するか、

②その地域はどのような特性を有するか、

③対象不動産に係る市場はどのような特性を有するか、及び

それらの特性はその地域内の不動産の

利用形態と価格形成について

⑤全般的にどのような影響力を持っているかを分析し、

判定することをいう。

 

不動産は、

他の不動産と共に、

用途的に同質性を有する一定の地域

を構成してこれに属することを通常とし

地域は、

その規模構成の内容機能等にわたって

それぞれ他の地域と区別されるべき

特性を有している。

 

近隣地域の特性

通常、その地域に属する不動産の

一般的な標準的使用

に具体的に表れるが

この標準的使用は、

利用形態から見た地域相互間の

相対的位置関係及び 

価格形成を明らかにする手がかりになるとともに

その地域に属する不動産のそれぞれについての

最有効使用を判定する有力な標準となるものである。

 

個別分析とは

対象不動産の個別的要因が

対象不動産の利用形態・価格形成について

どのような影響力を持っているかを分析して

その最有効使用を判定することをいう。

個々の不動産の最有効使用は、

一般に近隣地域の地域の特性の

制約下にあるので

個別分析にあたっては

特に近隣地域に存する不動産の

標準的使用との相互関係を明らかにし

判定することが必要である。

 

個別分析にあたっては、

①地域の標準的な土地等との比較において、

②画地条件/街路条件等に係る個別的要因

③対象不動産の利用形態/価格形成に与える

影響の程度を判断しなければならない。



個別的要因の影響の程度(地域分析と個別分析の関連)

①用途的地域ごとに異なるので、

②地域分析により把握した地域の特性標準的使用

との関連に留意して、

③対象不動産の個別性を的確に判断し、

④最有効使用を判定すべきである。

この点に、地域分析と個別分析の関連が認められる。

 

同一需給圏論

地域分析とは、

その対象不動産がどのような地域に存するか、

その地域はどのような特性を有するか、

対象不動産に係る市場はどのような特性を有するか、

それらの特性は

その地域内の不動産の利用形態と

価格形成について

全般的にどのような影響力を持っているかを分析し、

判定することをいう。

 

地域分析に当たって特に重要な地域は、

用途的観点から区分される地域(用途的地域)、すなわち

近隣地域(対象不動産の属する用途的地域)とその

類似地域(近隣地域と類似する地域的特性を有する地域)と、

近隣地域及びこれと相関関係にある類似地域を含むより広域的な範囲すなわち

同一需給圏である。

 

同一需給圏とは

一般に対象不動産と代替関係が成立して、

②その価格の形成について

相互に影響を及ぼすような関係にある

他の不動産の存する圏域をいう。

 

それは近隣地域を含んでより広域的であり

近隣地域と相関関係にある

類似地域等の存する範囲を規定するものである。

 

同一需給圏は、

①不動産の種類性格及び規模

に応じた需要者の選好性によって、

②その地域的範囲を異にするものであるから、

③不動産の種類性格及び規模に応じて

需要者の選好性的確把握した上で

適切判定する必要がある。

 

建物及びその敷地と更地の同一需給圏について

対象不動産が建物及びその敷地である場合、

その同一需給圏は、

一般に当該建物及びその敷地合理的用途、すなわち

更地としての最有効使用応じた同一需給圏

一致する傾向がある。

しかし、

建物及びその敷地と更地の最有効使用の内容は

必ずしも一致するものではなく

当該建物及びその敷地一体としての用途/規模/品等等によっては、

代替関係にある不動産の存する範囲が異なるために、

当該敷地の用途に応じた同一需給圏範囲

一致しない場合がある。

 

例えば、

対象不動産は収益性の高いホテルだが、

敷地部分の更地としての最有効使用は

オフィスビル敷地としての使用」

と判定されている場合、

更地に対する市場参加者としては

オフィスビルの開発・運用を図るディベロッパーや

投資家が考えられるが、

現況の建物及びその敷地に対する市場参加者としては、

ホテルの運営・賃貸運営を図るホテル事業者や

投資家が考えられる。

 

その場合、ホテル事業を前提とした市場

という観点から同一需給圏が形成されるため、

必ずしもオフィスビル用地としての

同一需給圏と一致するものではない。

 

市場分析と個別分析

不動産の価格は、

その不動産の最有効使用を前提

とした価格を標準として形成されるものであるから、

価格形成要因の分析にあたっては、

収集された資料に基づき、

一般的要因を分析すると共に、

地域分析 個別分析を通じて

⑥対象不動産について

その最有効使用を判定しなければならない。

 

個別分析とは

①対象不動産の個別的要因

対象不動産の利用形態/価格形成について

どのような影響を持っているかを分析して、

②その最有効使用を判定することをいう。

 

個々の不動産の最有効使用は、

一般に対象不動産の属する地域(近隣地域)

特性の制約下にあるが、

必ずしも当該地域における不動産の

標準的使用一致するものではなく

③対象不動産の各個別的要因に基づく市場の特性

典型的な需要者の属性や、当該需要者が重視する個別的要因等)

によって大きく異なりえるものである。

 

以上のように、

個別的要因は、

対象不動産の市場価値

個別的に形成しているものであるため、

個別的要因の分析においては、

市場分析によって対象不動産に係る

典型的な需要者を明確にし、

当該需要者どのような個別的要因に

着目して行動し、

⑤対象不動産と代替競争の関係にある不動産比べた

優劣及び競争力の程度

どのように評価しているか

的確に把握したうえで、

最有効使用を判定しなければならない。

 

対象不動産と代替競争関係にある不動産と比べた優劣及び競争力の程度

を把握するに当たっては、

同一用途不動産

需要の中心となっている価格帯及び

主たる需要者の属性

②対象不動産の立地/規模/機能/周辺環境

に係る需要者の選好

③対象不動産に係る引き合い多寡  

等に留意すべきである。

 

標準的使用の用途

異なる用途の可能性

が考えられる場合には、

それぞれの用途に対応した需要者の観点から

個別的要因の分析を行ったうえで

最有効使用を判定する必要がある。

 

最有効使用判定上の留意点

建物及びその敷地の最有効使用の判定上の留意点

更地の最有効使用の判定とは、

当該宅地の効用を最高度に発揮する用途

を判定することをいうが、

建物及びその敷地の最有効使用の判定とは、

更地としての最有効使用を踏まえて

継続使用すること、

用途変更等をすること、

取り壊すこと、 

のどれが妥当であるかを判定することをいう。

 

複合不動産の最有効使用の判定に際しては、

市場分析に基づいて

さまざまな需要者を想定し、

各需要者意思決定基準により

対象不動産の価値を把握した上、

最も高い価格となる使用方法

最有効使用と特定すべきである。

 

例えば住商混在地における自社ビルであれば、

①自社ビルとして取得する一般企業、

②収益物件として取得する投資家

③取り壊してマンション建築を図るディベロッパー 

などが需要者として想定される。

そして、

一般企業や投資家の視点に立って、

現状利用を継続した場合と、

大規模修繕を実施した場合の収益性の違いを検討し、

また、ディベロッパーの視点に立って、

マンション開発用地としての価値

取り壊しに要する費用を検討すべき 

である。

市場分析に基づくこのような検討を通じて、

初めて複合不動産の最有効使用を的

確に判定できるのである。

 

 

最有効使用と標準的使用との関係

不動産の価格は、

その不動産の最有効使用を前提として把握される価格

を標準として形成されるものであるから、

価格形成要因の分析に当たっては、

地域分析及び個別分析を通じて

対象不動産についてその最有効使用を

判定しなければならない。

 

地域分析において把握される近隣地域の特性は、

通常その地域に属する不動産

標準的使用具体的に表れるが、

②この標準的使用は、

その地域不動産のそれぞれについての最有効使用

判定する有力な標準となるものである。

一方、

個別分析とは、

対象不動産の個別的要因が

対象不動産の利用形態と価格形成に

具体的にどのような影響力を持っているかを

分析してその最有効使用を判定することをいう。

 

(原則)個々の不動産の最有効使用は、

一般に近隣地域の地域の特性の制約下にあるので、

個別分析に当たっては、

特に近隣地域に存する不動産標準的使用との

相互関係明らかにし判定することが必要である。

すなわち、

個別的要因の分析に当たっては、

対象不動産に作用する各々の個別的要因について、

それが対象不動産の価格の形成に働きかける

程度を判定しなければならないが、

その程度は用途的地域ごとに異なるものであり、

地域分析により用途的地域ごとの地域の特性をとらえたうえで

最有効使用を判定する必要があり、

ここに標準的使用と最有効使用との関連性が認められる。

 

(例外)なお、対象不動産の位置規模環境等によっては、

標準的使用用途異なる用途可能性考えられるので、

こうした場合には、

それぞれの用途に対応した個別的要因分析

を行ったうえで最有効使用判定することに

留意すべきである。

 

最有効使用と標準的使用が異なる場合

 Ex1)戸建住宅地において、

近辺で大規模なマンション開発が行われるとともに、

立地に優れ高度利用が可能なことから、

マンション適地と認められる大規模な画地が存する場合。

 

Ex2)中高層事務所として用途が純化された地域において、

交通利便性に優れ広域的な集客力を有する

ホテルが存する場合。

 

最有効使用と標準的使用が異なる場合、

どのような地域から取引事例を収集すべきか

同一需給圏とは、

一般に対象不動産と代替関係が成立して、

その価格の形成について

相互に影響を及ぼすような関係にある

他の不動産の存する圏域をいう。

 

同一需給圏は、

不動産の種類性格規模に応じた

需要者の選好性によって

その地域的範囲を異にするものであるから、

その種類性格規模に応じて

需要者の選好性を的確に把握した上で

適切に判定する必要がある。

 

①一般に近隣地域と同一需給圏に存する類似地域とは、

隣接すると否とにかかわらず

その地域要因類似性に基づいて、

それぞれの地域の構成分子である不動産相互

の間に代替競争等の関係が成立し、

④その結果両地域は相互に影響を及ぼすものである。

 

したがって、取引事例は、(代替の原則

原則として近隣地域

又は同一需給圏内の類似地域

に存する不動産に係るもののうちから選択するものとし、

必要やむを得ない場合には

近隣地域の周辺の地域

に存する不動産に係るもの

のうちから選択すべきである。

 

しかし、

対象不動産の最有効使用が標準的使用と異なり

近隣地域の制約の程度

著しく小さいと認められる場合等には、

近隣地域の外かつ同一需給圏の類似地域の外

に存する不動産であっても、

同一需給圏内に存し

対象不動産とその用途規模品等等の類似性に基づいて、

⑤これら相互の間に代替競争等の関係

が成立する場合がある。

 

このような場合には

必ずしも地域概念にとらわれず代替の原則を活用し、

同一需給圏内に存し対象不動産と代替競争等

の関係が成立していると認められる不動産

同一需給圏内の代替競争不動産

に係る取引事例を選択すべきである。

 

なお、

同一需給圏内の代替競争不動産に係る取引事例は、

①対象不動産との間に用途規模品等等からみた

類似性が明確に認められ、

②対象不動産の価格形成に関して

直接に影響を与えていることが

明確に認められることが必要。

 

移行地の場合の最有効使用判定上の留意点

移行地とは、

宅地農地林地地域のうちにあって

細分されたある種別の地域から

他の種別の地域へと

④移行しつつある地域のうちにある土地 

をいう。

 

通常、標準的使用は、

その地域に存する不動産のそれぞれについての

最有効使用を判定する有力な標準となるものであるが、

移行地の場合、

近隣地域の標準的使用が最有効使用判定のための

有力な標準とならないことがある。

 

また、

将来に向かっての利用形態の移行を

前提とすることから、

具体的な資料に基づく十分な分析予測が必要であり、

移行程度に応じた適切な価格形成要因分析

を行わなければならない。

 

価格形成要因の分析に当っては、

移行の地域・土地の種別 及び

移行の程度を適切に予測し、

移行する見込まれる移行後の種別の地域,

土地に係る地域要因・個別的要因を

より重視すべきであるが

移行の程度の低い場合においては

移行前の種別の地域・土地に係る

地域要因・個別的要因をより重視すべきである

 

このような対象不動産の最有効使用の判定

にあたっては以下の点に留意すべきである。

使用収益が将来相当の期間にわたって

持続し得る使用方法であること

移行地にあたっては、

現実の使用状況が将来持続するものではなく、

過渡的なものであることに留意。

効用を十分に発揮し得る時点が 

予測し得ない将来でないこと

利用形態の移行に至る期間についての予測に当って、

周辺地域を含む広域的な動向を分析する。

価格形成要因は常に変動の過程にあることをふまえ

特に価格形成要因に影響を与える地域要因の変動が

客観的に予測される場合には、 

当該変動に伴い対象不動産の使用方法が

変化する可能性があることを勘案すること



移行地においては、

地域要因の変動に係る予測

的確に反映すべきであり、

例えば、

利用形態の移行に至る期間を考慮し、

当面は駐車場として使用し、

数年後にマンション用地として使用することが最有効使用

となる場合もあり得る。

なお、

地域要因の変動の予測にあたっては、

予測の限界を踏まえ、

鑑定評価を行う時点で一般的に収集可能かつ

信頼できる情報に基づき、

当該変動の時期及び具体的内容についての

実現の蓋然性が高いことが

認められなければならない

 

大規模画地の最有効使用判定上の留意点

大規模画地は

①取引総額が高額になることから、

②法人・ディベロッパー等に需要者が限られ、

③景気・金融の動向等の影響を受けやすいので、

一般的要因の分析においては、

経済的要因の動向に特に留意し、

地域分析においては、

市場の特性について広域的な地域を対象とした

調査分析が必要。

最有効使用の判定においては、通常、

地域要因で判定した当該地域の標準的使用

有力な標準とすべきである。

 

例)近隣地域の標準的使用が戸建て住宅地、

対象不動産が大規模画地であり、

用途の多様性が認められる場合、

1立地条件

2建築規制

3開発許可の可能性

4投資採算性

等に留意し、

①区画割して戸建住宅街とするか、

②マンション用地・スーパーマーケット用地等の

他の用途の可能性にも検討すべきである。

このように、

対象不動産の位置規模環境等によっては、

標準的使用の用途と異なる用途の可能性

が考えられるので

こうした場合には、

それぞれの用途に対応した個別的要因の分析を行ったうえで

最有効使用を判定しなければならない

 

 

■おわりに

第六章ですが、

このあたりが鑑定理論の

独特なところが感じられる章では

ないでしょうか。

このあたりだと、

ちょっと一般の人にはわかりにくい

内容になってきているような気がします。

 

そろそろ一発イカ臭いネタでも挟んでおきましょうかね。

 

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雲丹

 

www.buzzlife1a0312758.com