不動産鑑定士のブログ 〜坂の上の雲〜

更新頻度が比較的高い不動産鑑定士のブログです。ためになる情報を発信していきます(たまに下ネタも。)。

【第341回】新型コロナと不動産の付き合い方

こんにちは、城山です。

 

 

はじめに-新しい生活様式-

経団連が、こんなこと言ってます。

 

経団連:オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン (2020-05-14) https://www.keidanren.or.jp/policy/2020/040_guideline1.html

 

抜粋すると、通勤については、

テレワーク(在宅やサテライトオフィスでの勤務)、時差出勤、ローテーション勤務(就労日や時間帯を複数に分けた勤務)、変形労働時間制、週休3日制など、様々な勤務形態の検討を通じ、通勤頻度を減らし、公共交通機関の混雑緩和を図る。 

 

勤務については、

  • 従業員が、できる限り2メートルを目安に、一定の距離を保てるよう、人員配置について最大限の見直しを行う。
  • 飛沫感染防止のため、座席配置などは広々と設置する。仕切りのない対面の座席配置は避け、可能な限り対角に配置する、横並びにするなど工夫する(その場合でも最低1メートルあけるなどの対策を検討する)。
  • 会議やイベントはオンラインで行うことも検討する。
  • 採用説明会や面接などについては、オンラインでの実施も検討する。
  • テレワークを行うにあたっては、厚生労働省ガイドラインなどを参照し、労働時間の適正な把握や適正な作業環境の整備などに配慮する。

 

厚生労働省からも「新しい生活様式」について発表がありました。

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新しい生活様式

新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました(新型コロナウイルス感染症)|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html

 

ニューノーマル

テレワークが浸透して、都心に豪華なオフィスはいらない、とか、オフィスへの需要が減る、とかいろいろと言われています。

テレワークに慣れてしまった身からすると、たしかにそうだなという気持ちもあります。

無駄な会議、無駄な通勤、会社に来ることが一番の目的、不思議な9時5時勤務、不思議な12-13時の昼休み・・・

 

これは人間の生活に合ったタイムラインなんだ、こうすることで細く長く働き続けることができるんだと無理やり理解していました。でもよく考えてみると、満員電車が心身にいいわけないし、激混み&高いランチが美味しいはずがないし、オフィスの環境が心身に悪い場合だってあるだろうし、会社の飲み会が必ずしも楽しいかと言うと必ずしもそうだとは言えない。

みんな、辛抱していたというより、我慢していたのではないでしょうか。テレワークすることによって、いままで我慢していたことがなくなり、それになれてしまうと我々人間はそれを手放すことはしません。

 

今後は例えば、

  • 週2回程度の出勤でOK
  • 10時ー16時のうち3時間は会社にいればOK
  • テレワークOK
  • 時差出勤OK
  • 原則出張禁止
  • 原則会食禁止

という企業も出てくるでしょう。

今後のオフィスの使い方

が、不動産業に従事するものとしてはオフィスへの需要がなくなると大変困ります。賃料で稼いできた我々にとって賃料がなくなってしまうこと、すなわち死を意味します。

もしかしたら、三密を避けるために今後はさらに広いオフィスを借りるという企業が出てくるかもしれません。その分、貸す側はディスカウントをしなければならないかもしれませんが、

「それでも行きたくなるオフィス」

「それでも会いたくなる人がいる企業」

が重視されるのかな。

自宅は快適です、間違いありません。いつでも息抜き(サボること)やヌキ(抜くこと)ができます。昼寝もできます。勤務時間中だけど、飲みながら個人のPCで映画をみることだってできます。なのにお給料はもらえるし嫌な人に会わなくていいし、これ以上の楽園はありません。

ぶっちゃけ、従業員にしたらテレワークは絶対に手放したくありません。

てことは、経営側が「どうやったらオフィスに来てくれるのか、生産性高く働いてくれるのか」ということを考えなければなりません。

我々の仕事は、その経営側に「こういうオフィスなら従業員は来ます、そして生産性高く労働してくれます。」という提案をしていかなければなりません。 

 

おわりに

いまはテレワークに世の中が傾いているのでしばらくはオフィスに対する冷静な評価ができないと思うんです。だから城山の意見もワンオブゼムとして読んで頂きたいのですが、また思ったことを書かせて頂きます。