不動産鑑定士のブログ 〜坂の上の雲〜

更新頻度が比較的高い不動産鑑定士のブログです。ためになる情報を発信していきます(たまに下ネタも。)。

減価償却ってなんだっけ

こんにちは、城山です。

仕事で減価償却の説明をしたので、

改めてまとめました。

 

世間はGWですが、

受験生は弱点強化の絶好の機会です。

頑張ってください。

 

 

減価償却費が非現金支出であることによる財務的効果とは

減価償却とは、

①有形固定資産の原価を、

②使用できる各会計期間に、

③あらかじめ定められた一定の計画に基づいて、

④計画的・規則的に配分するとともに、

⑤同一価額だけ資産価額を減少させていく会計手続である。

 

減価償却費とは、

現金支出を伴わない非現金支出費用である。

減価償却費は、会計上、有形固定資産の取得原価を

②各期の費用として計上したものであり、

減価償却費に相当する金額の現金支出が毎期あるわけではない。

 

一方、収益は、

原則として実現主義により認識される。

実現主義とは、

①企業外部の第三者に対し財貨又は役務を提供し、

②その対価として現金又は現金等価物を受領した時点で

収益を認識する基準である。

 

このように収益の認識に伴い企業内に資金が流入する一方で、

減価償却費は非現金支出であり、資金の流出は伴わない。

 

そのため、

減価償却費に相当する資金については、

②利益の分配等により社外流出することなく

③企業内に留保される。

このように、

減価償却費計上額だけ企業内部に資金が留保されることを、

資金留保効果(自己金融効果)という。

 

また、この資金留保効果に関連して、

①固定資産に投下された資金が、

②貨幣性資産により回収されることを、

固定資産の流動化 

という。

 

Ex)固定資産を贈与により取得した場合の取得原価の決定について

贈与により固定資産を取得した場合の取得原価は、

時価等を基準として公正に評価した額とする。

ここで、固定資産を贈与により取得した場合、

取得に要した支出額はゼロである。

したがって、取得に要した支出額に基づいて資産を評価すべきとする

取得原価主義によれば、

贈与により取得した固定資産はゼロ評価すべきと考えられる。

 

しかし、贈与により取得した固定資産をゼロ評価した場合には、

企業間の比較可能性について、問題2つ。

①当該固定資産を取得しているにもかかわらず、

貸借対照表に当該固定資産が表示されず簿外資産となり、

適切な財政状態を表示できない。

 

②当該固定資産を使用して収益を獲得しているにもかかわらず、

これに対応した費用が計上されず、

損益計算書において適正な経営成績が表示できない。

そこで、現行制度上、贈与により取得した固定資産の取得原価は、

時価等を基準とした公正な評価額とする。

 

おわりに

最近は不動産の知識だけじゃなくて、

会計の知識も絡めての仕事をしています。

 

また書きます。

 

www.buzzlife1a0312758.com

 

 

楽しいGWを!