こんにちは、城山です。
- ■前澤ニキ
- ■ZOZOTOWN
- ■ゾゾスーツとは
- ■ファッションの悩みを解決
- ■不動産鑑定評価基準でゾゾスーツの価値を説明する
- ■不動産の価格に関する諸原則
- ■需要と供給の原則
- ■代替の原則
- ■均衡の原則
- ■収益遁増及び遁減の原則
- ■寄与の原則
- ■適合の原則
- ■競争の原則
- ■予測の原則
- ■最有効使用の原則
- ■おわりに
■前澤ニキ
こんなtweetを見つけました。
70億円の納税について、この記事がもっとも実態に近く、それでいて面白い。 / 前澤友作さんの2018年の年収は約267億円と推測。https://t.co/HHd0B1z8VF
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤友作 (@yousuck2020) 2018年10月13日
すごいですね〜MZさん
お金持ちで、
仕事も充実していて、
理想的なビジネスパーソンではないでしょうか。
■ZOZOTOWN
みなさんは、ZOZOTOWNで買い物をしたことがありますか?
この夏、ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)
が話題になりましたよね。
私もゾゾスーツを取り寄せて、
カラダを計測して、
Tシャツを買いました。
結構気に入っています。
自分の体型にフィットした服を、
クリックひとつ、
しかもお手頃価格で手に入れられたら、
素敵だと思いませんか?
そんな素敵なことを実現してくれるのが、
ゾゾスーツです。
■ゾゾスーツとは
ゾゾスーツとは、ゾゾタウンの運営会社、
スタートトゥデイが無料で配布を始めた、
身体のサイズが計測できる採寸用のボディスーツです。
ゾゾスーツを消費者が着用し、
スマートフォンで360度撮影すると、
全身を採寸する仕組みで、
全身のサイズを細かく採寸できます。
採寸後消費者は、
ゾゾタウンのサイトから、
自分にピッタリサイズのTシャツや、
オーダービジネススーツを購入できます。
【ZOZOSUIT】あなただけの服を着よう - ZOZOTOWN http://zozo.jp/zozosuit/
■ファッションの悩みを解決
気に入った服が見つかっても、
サイズが合わないから購入を見送ったことが誰しもあるでしょう。
ゾゾスーツを活用すると、
自分にぴったりサイズの洋服を
簡単に購入することができるので、
多くの人の悩みを解決出来るのではないでしょうか。
■不動産鑑定評価基準でゾゾスーツの価値を説明する
我々の武器である鑑定評価の知識を使ってゾゾスーツの価値、
そしてゾゾスーツを利用することで購入できる商品の価値等を
説明してみたいと思います。
菅野のように、
多彩な知識を武器として操る不動産鑑定士です、
鑑定理論を使って、
なんでも説明してしまいましょう。
■不動産の価格に関する諸原則
不動産価格にはある一定の法則性があります。
当然、皆さん暗記していますね?笑
鑑定理論の価格に関する諸原則は、
一般の経済原則に基礎を置くものではありますが、
ゾゾスーツの魅力を、
いくつかの原則に当てはめて説明します。
■需要と供給の原則
商品の価格は一般に、
その商品の需給関係によって定まります。
多けりゃ安くなる、
少なけりゃ高価になる、ですね。
新商品のビジネススーツは予想を上回る注文を受けており、
発送が先送りとなる可能性がある、
とのことです。
スタートトゥデイ第1四半期は減益、「ゾゾ」売上急拡大を計画 https://www.fashionsnap.com/article/2018-07-31/starttoday-2018q1/
つまり、需要が多く、
供給が足りない状況です。
需要が多く、供給が少ないので、
ビジネススーツはしばらく売れ続けるでしょう。
■代替の原則
商品が2つあり、質が同じなら、
普通は価格が安い方を購入しますね。
(同じ学歴の人間がいたら、
かっこいいorかわいい方を採用する人事部のことを思い出してください。)
このように、代替性を有する二以上の財が存在する場合には、
これらの財の価格は、
相互に影響を及ぼします。
ゾゾスーツは無料配布、
ビジネススーツはお試し価格で税込24,800円です。
ここまでリーズナブルな価格で、
オーダーメイドのスーツを作ることが出来るサービス、
ほかにあるでしょうか。
あったとしても、多くないでしょう。
同じ品質のオーダーメイドスーツが2つあれば、
価格が安い、ゾゾスーツで作ったスーツを選ぶのが
普通だと思います。
ゾゾスーツはものすごいスキームと規模で
ビジネスをしていますね。
■均衡の原則
不動産は、
その構成要素の組合せが均衡していることが重要です。
例えば、広い敷地なら、
それに合わせた広い建物を建てるべき、
などです。
スマホの普及と比例し、
アパレル産業ではeコマースが成長を続けています。
消費者はゾゾスーツを着て、
スマホのボタンを押して写真を取るだけで、
自分の体型を正確に測定できます。
スマホで測定するという、
ゾゾスーツとスマホアプリとの連携が、
現時点ではベストな構成要素の組合せだと言えるでしょう。
■収益遁増及び遁減の原則
継続的に投資すると、
比例して収益は増加を続け、
ある点までは増加しますが、
その後は減少します。
お給料も、仕事を頑張って、
年収が300万円から400万円に上がれば、
すごくうれしいですよね。
もっと頑張ろう、と思えますよね。
それが、1,500万円から、
1,600万円になったらどうでしょうか。
仕事の量が増え、
プレッシャーもきつくなり、
部下の指導と、
上司の文句を受け止める。
たった100万円の昇給では、
満足度としては、
300から400になったときほど嬉しくないでしょう。
それと似たようなものです。
現時点で、ゾゾスーツは、ただ体型を測る機能のみです。
ただサイズ計測するだけでなく、
例えば座ったり、かがんだりしたときに服がどう引っ張られるか、
などの機能までつけてしまうと、
無料配布は難しい、
または赤字になったかもしれません。
無料配布および各種商品の価格設定は、
各種商品の売上で十分な収益が上がると見込んでのことでしょう。
■寄与の原則
不動産の一部がその不動産全体の収益獲得に寄与する度合いは、
その不動産全体の価格に影響を及ぼします。
賃料を上げるために、
老朽化ビルの一部をリノベーションする、
というのがよい例です。
ゾゾスーツを無料配布することで、
多くのユーザーを獲得できれば、
スタートトゥデイ社全体の収益向上に寄与する可能性があります。
■適合の原則
不動産のベストな利用方法は、
その不動産が周囲の環境に適合していることが必要です。
丸の内に戸建住宅を建てても、
環境にマッチしていないですよね。
eコマースの問題点は、購入前に試着ができないことでした。
試着しなくても、
ピッタリサイズの洋服を届けるゾゾスーツの仕組みは、
アパレル産業で、
eコマースが継続的な成長を続けているこの環境に、
ピッタリ適合した商品でしょう。
■競争の原則
儲かる業界には参入者が多く、
ライバルが増えれば増えるほど儲けが減り、
最後には儲ける余地がなくなる、という意味です。
需要と供給の原則とリンクする原則です。
リーズナブルで、
簡単に、
体型にフィットした洋服を届けているライバルは、
いまのところ見当たりません。
しばらくはスタートトゥデイがこの仕組を独占するでしょう。
■予測の原則
ただし、将来的にはUNIQLOなどのライバルが参入してくる可能性があります。
したがって、将来にわたってどれくらい収益が得られるか、
それを予測して価格設定しているものと思われます。
■最有効使用の原則
不動産の価格は、その不動産の一番いい使い方を前提として決まる、
という原則です。
ファッションも、
その人の体型に一番フィットした衣服を身にまとうのが一番です。
ゾゾスーツは、
あなたが一番魅力的に見えるようなファッションを提案してくれるのです。
時代にもユーザーにもフィットした、
素晴らしいアイディアではないでしょうか。
■おわりに
いかがでしたでしょうか。
鑑定理論を使えば、
世の中のヒット商品がなぜヒットしたのか、
説明しやすくなります。
鑑定理論は、
あらゆるものに転用可能です。
説明できないものもあったりするかもですが、
「説明しやすい」
これは、
日々仕事をしていく上で、
大きなヒントになるのではないでしょうか。
みなさんも、
身の回りの課題などに、
鑑定理論を当てはめてみてはいかがでしょうか。
新たな視点が得られるかもしれませんよ。
また、暗記が進んでいない人は、
暗記のモチベーション維持にもなると思います。
暗記しましょう。